雑なクラシックの部屋

クラシックのCDに埋もれて死ねれば本望。

バード:Laetentur coeli(天は喜び地は踊る)

英国(イングランド)の作曲家、ウイリアム・バード(1543-1623)の書いた5声による合唱曲。
1997年全日本合唱コンクールの課題曲(G1)である。

僕はこの曲が大好きで、この年の全日本合唱コンクールは、社会人1年目でお金を自由に使えるようになったこともあり、G1が聴きたくて各地に通い詰めた。

名曲なので是非聴いて欲しい。

当初音源を探すのが非常に難しかったが、
2016年にザ・シックスティーンが録音してからは、多くのアンサンブルがこの曲を取り上げるようになってきた気がする。
音源を探すのが簡単になった。






Byrd: Cantiones sacrae 1589; Propers for the Purification of the Blessed Virgin Mary (Byrd Edition 8)
Decca (UMO)
2015-01-21







DEER'S CRY
SIXTEEN
CORO
2016-02-26



シベリウス:交響曲第2番(セーゲルスタム/トゥルク・フィルハーモニー)

シベリウスの第2交響曲、You Tubeのおすすめで出てきたので聴いてみたら素晴らしかった。



Jean Sibelius: Symphony No. 2 in D major Op. 43 | Turku Philharmonic Orchestra





トゥルク・フィルハーモニー管弦楽団はフィンランド南西部、トゥルクを本拠地とするオーケストラ。
セーゲルスタムはシベリウスの交響曲を得意とし、彼の指揮するシベリウスの交響曲の演奏には定評がある。
ちなみに、セーゲルスタムは300曲以上の交響曲を書いている作曲家でもある。


シベリウスの交響曲を演奏して感動させることができる指揮者は限られている。
いわゆる「シベリウス指揮者」の指揮する演奏を動画で見たのは初めてだったので、
すごく新鮮な思いだった。


ちなみにトゥルク・フィルの首席オーボエ奏者は日本人の高島拓哉さん。
この曲、第1楽章冒頭、第3楽章トリオにオーボエの見せ場があるが、
高島さんが非常な妙技を聴かせる。


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高島拓哉さんの名前と演奏を初めて知ったのは下の動画。
ヴォーン=ウィリアムズのオーボエ協奏曲で、
この曲の数ある録音録画の中でもとりわけ素晴らしいもの。是非見てほしい。


伴奏オーケストラもフレッシュな響きで僕の好み。



Oboe Concerto (Ralph Vaughan Williams) - Turku Philharmonic Orchestra

ハウエルズ:レクイエム

英国の作曲家、ハウエルズ(1892-1983)の書いたレクイエム。


1935年に愛息を亡くしたことからレクイエムを書いた、と長いこと考えられていた。
しかし、実際は1932年に曲の形が一応できており、初演の計画もあったそうだ。
ただ、何らかの理由で演奏はされることなく、50年近くもの間放置された。
そして、作曲家最晩年の1980年に、補筆の上、現在の形になって出版されたとのことである。


ハウエルズは、タリスなどのテューダー朝の作曲家と、同国の先輩、ヴォーン=ウィリアムズの作風の影響を受けた。
オルガニストおよび教師でもあり、英国の教会音楽を多く演奏したことでも知られている。


無伴奏混声合唱といくつかのソロ、ゾリのための音楽。
レクイエムの典型には乗っ取っていない。ブラームスの「ドイツ・レクイエム」がドイツ語の詩から選ばれたのと同様、ハウエルズのレクイエムの歌詞も、英語の詩と、ラテン語の"Requiem Aeternam"で構成されている。


静謐さ、悲しみの思い、緻密なハーモニー。
言葉がわからなくても、音楽の魅力は聴き取れると思う。
優れたレクイエムとして、もっともっと注目されても良い作品だ。


演奏時間約20分。


米国の合唱団、コンスピラーレの演奏。



Herbert Howells, Requiem, Conspirare

Requiem - Howells, Whitacre, Pizzetti
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harmonia mundi
Digital Music Purchase


海外からしか入手できないが、こちらもおすすめだ。

Requiem/a Hymn for St.Cecilia/Salve Regina/Glouces
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