ハウエルズ:レクイエム
英国の作曲家、ハウエルズ(1892-1983)の書いたレクイエム。
1935年に愛息を亡くしたことからレクイエムを書いた、と長いこと考えられていた。
しかし、実際は1932年に曲の形が一応できており、初演の計画もあったそうだ。
ただ、何らかの理由で演奏はされることなく、50年近くもの間放置された。
そして、作曲家最晩年の1980年に、補筆の上、現在の形になって出版されたとのことである。
ハウエルズは、タリスなどのテューダー朝の作曲家と、同国の先輩、ヴォーン=ウィリアムズの作風の影響を受けた。
オルガニストおよび教師でもあり、英国の教会音楽を多く演奏したことでも知られている。
無伴奏混声合唱といくつかのソロ、ゾリのための音楽。
レクイエムの典型には乗っ取っていない。ブラームスの「ドイツ・レクイエム」がドイツ語の詩から選ばれたのと同様、ハウエルズのレクイエムの歌詞も、英語の詩と、ラテン語の"Requiem Aeternam"で構成されている。
静謐さ、悲しみの思い、緻密なハーモニー。
言葉がわからなくても、音楽の魅力は聴き取れると思う。
優れたレクイエムとして、もっともっと注目されても良い作品だ。
演奏時間約20分。
米国の合唱団、コンスピラーレの演奏。
Herbert Howells, Requiem, Conspirare
- Requiem - Howells, Whitacre, Pizzetti
- harmonia mundi
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海外からしか入手できないが、こちらもおすすめだ。
- Requiem/a Hymn for St.Cecilia/Salve Regina/Glouces
- Hyperion UK
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